学校法人東海大学総長　松前　達郎　様

建学の精神を共有して
調和のとれた文明社会の建設を

東海大学総長
松前　達郎　様

　東海大学同窓会の皆さまには、平素より学園の活動に多大なるご理解とご支援を賜り、厚く御礼を申し上げます。
　さて、私学には「建学の精神」があります。東海大学は「国づくりの基本は教育にあり、教育を基盤として平和国家を築こう」と決意した、松前重義と同志たちによって創立されました。創立者が掲げた学園の使命は、さまざまな対立を克服し、人々が地球市民として心をつなぎ、人と社会と自然が調和する新しい文明社会の建設を目指す―というものです。
　この使命を果たすために東海大学は常に挑戦と先駆けの精神で教育・研究活動を推進し、学術・スポーツ・文化活動を通じた国際交流を重ね、明日の歴史を担う強い使命感と豊かな人間性をもった人材を育成してまいりました。
　しかしながら世界では今も、戦争や地域紛争、民族や宗教の対立が続いております。今日の文明社会を支える高度な先端技術も、扱い方を間違えれば人類の危機を導きかねません。こうした厳しさの中で、改めて学園の原点を見つめ、創立者が示した理想、進むべき道と使命を胸に刻んでまいります。学園の創設期、その存在が危ぶまれるほどの危機に際し、私たちは、多くの同志や協力者と共にこれを乗り越えてきました。今日の多くの課題に対しても、「建学の精神」を共有してくださっている同窓会の皆さまとの絆を力にして挑み続け、調和のとれた文明社会の建設に向けて歩んでまいります。
　皆さまのさらなるご理解、ご協力をお願いするとともに、同窓会活動のますますのご発展をお祈りしております。