医療短大同窓会

学長挨拶

医療技術短期大学 学長 沓澤智子



くつざわ・ともこ

日本医科大学卒業後、東海大学医学部付属病院の前期研修医として研修開始。その後東海大学医学部研究科に入学し、博士(医学)取得。東海大学医学部助手、講師を経て、97年度から東海大学健康科学部助教授、2002年度教授、12年度から健康科学部学部長。19年度から現職。専門は呼吸器内科学。

東海大学医療技術短期大学同窓会の皆さまにはご健勝のこととお慶びを申し上げます。また日ごろより母校の活動にご理解とご尽力を賜り、心からの感謝と敬意を表します。

すでに本学のホームページや同窓会会報などでご案内のとおり、東海大学医療技術短期大学は2021年度末に閉学いたします。18歳人口の減少や四年制大学志向の強まりなどを鑑みた決断であり、皆さまには重ねてご理解をお願いする次第です。今後は現在の東海大学医学部看護学科に教育資源を集約し、看護教育をより一層充実させてまいります。

私は2019年4月に医療技術短期大学の学長に就任いたしました。学長として初めて迎えた入学式が、本学にとって最後の入学式となりましたが、在学生を皆さまの後輩として立派に社会に送り出したいと考えております。

卒業生の皆さまに、改めてお話しするまでもございませんが、本学は、高度な医療と福祉を誇る北欧デンマークの看護を参考に、「愛情にみち、人道的で看護に使命感を持つ」看護師を育成することを目標にしてまいりました。皆さまも日々それぞれのお立場で、この理想を念頭にご活躍のことと拝察いたします。

日本は、高齢化社会を迎え、医療法、健康保険法の改正、さらに介護保険法が実施され、社会全体が、医療や看護・介護に強い期待を寄せております。患者さん主体の医療が望まれる中で、在宅医療、訪問看護など看護の場も、家庭、職場といったより生活に密着した領域へと広がってまいりました。病棟内の看護も、看護師一人ひとりが専任の担当患者さんを持ちながらチーム全体で患者さんをフォローしていくなど、新しい考え方、看護法が取り入れられ、看護の場も大きく変化しています。日々進化する高度な医療を支えるための十分な専門知識も修得し、患者さんの身になって、身体的な看護だけでなく、患者さんの家族、社会的な立場などを含めた看護を実現する努力が必要です。

このように、まさに常日ごろ、学び続けなければならない医療従事者にとって、同じ指針をもって歩み続ける同窓の存在は大変に心強いものだと拝察しております。母校は間もなく歴史の節目を迎えますが、卒業生の皆さまにはこれからも強い絆で結びつき、お互いの発展に寄与しあい、社会の発展に貢献していただきたいと願っております。同窓会ならびに皆さまの、ますますのご発展をお祈りしております。

東海大学医療技術短期大学同窓会事務局

〒259-1207 神奈川県平塚市北金目4丁目1-2 東海大学医療技術短期大学内 TEL. (0463)59-5586