私の逸品

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【私の逸品】山本 佳男(東海大学工学部長)先生

投稿日2023/10/13
(この記事は東海大学学園校友会『TOKAI 211号』から転載しています)
ラテンロックの情熱とジャズの革新が融合する
壮大なコンセプト・アルバム

英語の響きと西洋音楽に魅了され、意味も分からないままビートルズを口ずさむような小学生だった。中学2年の夏、初めて買ったレコードはサンタナの名盤『キャラバンサライ』。エアコンもない自宅の一室で、汗を流しながらラテンロックの豊潤なサウンドに酔いしれたのを覚えている。洋楽への憧憬はやがて留学願望へと形を変え、英語を猛勉強する原動力となった。そして80年代半ば、エンジニアとして大手メーカーに勤務していた私は、社内制度を活用してニューヨークに留学。コロンビア大学で最先端の人工知能を学びつつ、オフの日はマンハッタン・ビレッジで本場のジャズを堪能するという充実の日々を過ごした。むろん異国での生活は楽しいばかりではなく、価値観の違いに戸惑ったり、人種差別に心砕かれる日もあった。帰国後も、そして二度目のアメリカ留学を経てロボット分野の研究者となってからも、目の前には幾度となく高い壁が立ちはだかった。そんなとき一番の支えになってくれたのは音楽だ。幼少期から今に至るまで、人生のバックグラウンドには常に音楽が流れている。音楽は、時に私を突き動かし、時に心を癒してくれる、人生の伴走者だ。



山本 佳男

東海大学工学部長。東京大学工学部舶用機械工学科卒業、
同大学院工学
研究科産業機械工学専攻修了。1983年古河
電気工業株式会社に入社し、
ロボットや光ファイバーの
生産技術
の研究開発に携わる。1987年よりコロンビア大
学で人工知能を学んだ後、
1990年からは博士課程の学生
として
ペンシルバニア大学に留学。PhDを取得後、茨城
大学の助手・講師を経て
1998年より東海大学に着任、
2022
年より現職。

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