静岡キャンパスで10月12日に、11月に各キャンパスで開かれる建学祭で灯す「建学の火」の採火式を行いました。建学の火は、本学の前身・航空科学専門学校が清水市三保(当時)に開校(1943年)した当時、鉄舟寺(静岡市清水区)の一部が物理科の学生寮として使用されていたことから本学とゆかりの深い同寺で採火。静岡キャンパスでの式典は全国に広がる7キャンパスの学生たちが集い、交流を深めるとともに建学祭に向けて結束力を高めることを目的としています。
当日は、第3回静岡キャンパス建学祭実行委員長の郷綾花さん(人文学部3年次生)をはじめとした3名が鉄舟寺を訪問。世永天山住職が読経で清めた灯明を持参のランタンに受け取り、キャンパスまで持ち帰りました。その際、世永住職から、「8月末に台風10号の影響で墓地の土砂が崩れ、現在も復旧が進んでいません。“どうしたものか”と頭を抱えているときに、付属静岡翔洋高校の生徒の皆さんを中心に東海大学の皆さんから“力になりたい”とメッセージを寄せていただき、今も募金活動を続けてくれています。地元のテレビでも皆さんの活動が大々的に報道されており、日々勇気をもらっています。本当にありがとうございます」と感謝が伝えられ、「東海大と鉄舟寺の関係は一言では表せないほど深い。ぜひ建学祭を盛大に楽しく皆さんの思い出に残る日にしてください」との言葉が送られました。
夕刻に開始した採火式では、品川・湘南・伊勢原・静岡・熊本・阿蘇くまもと臨空・札幌※の7キャンパスから集まった建学祭実行委員会や学生会の代表者、教職員、地域住民ら多数が出席。内田晴久静岡キャンパス長が学園を代表し、「採火式は、学園が紡いできた歴史の一端に触れる機会です。各キャンパスで建学の火を灯して仲間たちと見つめる際には、ぜひ学園の歴史や創立者・松前重義博士の考えに今一度思いを馳せてほしい」と呼びかけました。また、東海大学静岡県後援会の久保山昌利会長、折戸地区連合自治会の大石眞也会長から祝辞が寄せられ、続いて各キャンパスの代表学生がそれぞれランタンに火を受け取りました。最後に式の成功を祝して関係者による鏡開きも行いました。
式典の準備や運営の中心を担った郷さんは、「鉄舟寺の世永住職とお会いし、土砂崩れの被害にあった中でも私たちを激励してくれて、身が引き締まる思いでいっぱいになりました。採火式を通じて、キャンパスをこえて結束力も高まり、建学祭の準備にもこれまで以上に力を注げるような気がしています。全国の東海大生はもちろん、地域の皆さまも楽しめる学園祭にするために残りの期間も頑張りたい」と意欲を見せていました。
※札幌キャンパスの建学祭は7月に開催しています。