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医学部付属病院が「前立腺がん市民公開講座」を開催しました

投稿日2024/3/14

医学部付属病院では2月24日に厚木市内で、「前立腺がん市民公開講座」を開催しました。前立腺がんの動向や最新の診断・治療法に関する情報を広く提供するため、アステラス製薬株式会社と共同し、NPO法人前立腺がん啓発推進実行委員会や近隣の医師会の後援を得て実施したものです。本病院腎泌尿器科の小路直准教授が「“前立腺がん”て何?―診断・治療の最前線―」をテーマに講演。約200名が参加しました。

講演に先立ち、厚木市・わたなべ泌尿器科クリニック院長の渡辺聡氏が登壇。「日々進化する前立腺がんの診断・治療法について、同分野で大きな業績を上げている小路先生に講演していただきます。ぜひ皆さんの健康に役立ててください」とあいさつしました。

続いて登壇した小路准教授は、前立腺がんが2017年以降、男性が罹患するがんの第一位となっており、死亡者数も増加傾向にあるとのデータを紹介し、「初期には自覚症状がないため、腫瘍マーカーの値を調べるPSA検査によって早期に発見・治療することが大切」と強調。がんの場所や形状、大きさを高精度で特定できる診断法として、自らが初めて日本に導入した「MRI‐TRUS融合画像ガイド下前立腺生検」の概要も説明しました。さらに、外科手術やロボット支援手術、放射線療法、ホルモンを抑制する内分泌療法といった治療の特徴や適用となるケースについて解説。2023年2月に厚生労働省「先進医療B」の認定を受けて医学部付属病院で実施している、低侵襲で排尿や性機能を温存できる最新治療「高密度焦点式超音波療法を用いた前立腺癌標的局所療法」についても説明し、「患者さんの病状や考え方に合わせてさまざまな治療法を選択できる医療機関で、早期に病気を見つけて治療することが重要です」と結びました。

講演後には、司会を務めた秦野北クリニック院長の駒井好信氏の進行で質疑応答を実施。前立腺がんの予防法や遺伝のリスク、前立腺肥大との関連などに関する質問に、小路准教授が丁寧に回答しました。参加者は、「小路先生の治療を受けている友人の勧めで参加しました。機能が温存できる治療法があると知り、前向きな気持ちになりました。まずはPSA検査を受けてみようと思います」「とても分かりやすい説明で、前立腺がんの診断や治療法に関する理解が深まりました。家族や友人にも伝えます」と感想を話していました。

◆詳細はこちらの東海大学オフィシャルニュースよりご覧ください。